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おたく的なことをちまちまと綴るブログです。
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毒っていいですよね。ロマンですよね。

poizon.jpg









という訳で今更アリプロのPOISON感想かいちゃうぜええええ
届いてからずっと聴いてました。てかアリカ女史はほんとに人間なのか?
なんか年重ねるごとに若返っている気がする……乙女の血風呂にでも浸かっておられそうですな。
女史になら牛のように豚のように絞られてもいい。美少年を囲うより美青年を囲う方がお似合いですなあと歌詞カード見て思った。と、別にアリカ女史の御姿に対する感想を言おうと思っていた訳ではないんですけど。
アリプロは毎回アブジェクシオンを表現するのがうまいなーと思うのですが今回のアルバムはそれが飛びぬけて巧かった。

以下一曲毎好きなフレーズをインスト除いてちょっとずつ感想を。







うおおおお待ちに待ったオリジナルアルバムってことでテンションだだ上がりでした。
アリプロはもうオリジナルアルバム以外買う価値ないかなってちょっと思ってしまってたんですが、やっぱりオリジナルアルバムを聴く度に涙出そうになるのでシングルも買っちゃう悔しいっビクンビクン

捨て曲が相変わらずないのが流石と言う他ない。

1.Poisoner
「罪は罪 罰はなし
死を制すならば生を」
今回は一曲目の和風テクノロック縛りが消えて(!)、いきなりゴシックでした和風も好きだけどこれも良いですねハアハア
GOD DIVAの系統を汲んでますね。~に似てるっていう言葉は相対的にしか判断できない(byアリューゼ)人間の証みたいなもんなんで好きじゃないんですが、いやしかしこれは、似てるな。笑 そしてそれ以外あんまり言うことないな。世界観への導入、って感じ。クオリティは高いんですが!

2.処女懐胎、あるいは白骨塔より少女達は飛翔する
「空へと続く糸杉よりも
冥い土の中のわたし達の方が 天を知っている」

タイトル見た瞬間脳内BAROQUE色になりますた。笑
この曲凄い好きです。サビのカタルシスが半端ない。終盤に「羽撃くだけ 舞い上がるのはこんなにも容易い」って歌詞があるんですが、本当に高い塔の頂上で羽を広げてるような気分になります。青空じゃなくて曇天。雷鳴。ほの暗くしなやかな力への意志みたいなものを感じる曲ですね。クサいこと言い過ぎましたか。笑

3.お毒味LADY
「青春は不運自慢 孤独恐怖症
哲学者気取ってみて 暗闇嗜好症」

前奏のインパクト半端ない。
~恐怖症、~愛好症、~嗜好症と中二要素満載なのにフツーにうっとり聴けてしまうのがアリプロマジック。
やっぱり中二病は卒業するものじゃなくて凌駕するものだと再認した。音のつくりははこの曲が一番好きかもしれない。
禁じられるほど向かっていきたい、まさにアブジェクシオン。良く良く考えると中二病もアンビバレンツであると言う点でアブジェクシオン的なものなのかも知れない。カニバっていいよね。

4.阿芙蓉(あへん)寝台
「吸えよ深くこの私を さあ咽に皮膚に肉に
爛れながら気づくがいい」

爛れた美といえば中国的な発想が私の中に昔からあって、その中国の最も爛れた場所のひとつ(と私が勝手に思っているもの)に阿片窟があります。
でっぷりと肥えた、繻子綴りの衣装を着た富豪が怠惰で淫らな女を大勢囲って煙で前後不覚な窟の中でニヤニヤと笑っている。不潔で不健康で醜いのに何故か惹き寄せられるやっぱりまさにアブジェクシオン。竪穴の阿片窟に脳味噌がトリップできます。凄い好き。

5.極色一代女
「これがセ・ラ・ヴィ みんなセ・ラ・ヴィ
何にも残さず キレイに死ぬだけ」

そして恒例の実験曲は5曲目「極色一代女」、(スカ+ジャズ)÷テクノ?って感じでした。ちらちらとレビュー見ると評価高いみたいなんですが私はコレ微妙だったかな……持ち味がありがちなジャズ調で薄れてしまってます。無理に小粋に恨み節を篭めようとした歌詞も微妙と言わざるを……得ない。好みによるんでしょうけども。でも音も声も心地良いので嫌いじゃないです。寧ろ音としては好きな類。でもアリプロの曲と思うと微妙。そんな複雑な心境。笑

6.Animals on the Earth
「サバンナを彷徨う私はライオン 風を切って夕日へと駆ける
それとも雪の崖昇るカモシカ 群れと共に眠れる月の欠片よ」
もおおおこの曲大好きです。多分今回のアルバムの中で一番好き。
人間の賛歌みたいなスケールの大きい曲は無条件に好きになってしまうんですが、例えば平沢のそれが原始的な力を感じさせて姫神のそれが自然への畏敬を感じさせるとしたらこの曲は洗練された清潔なイメージです。近未来の狭い個室で想像だけ広々としたフィールドで遊んでいる印象。閉塞感と開放感を同時に出せるなんてタダモノじゃないんだぜ。やばいんだぜ。こーゆーのが偶に来るからアリプロファンやめられない。
閉塞感と開放感を同時に感じる音と言うならくちばしPの森之宮神療所もその類かもしれない。むう、音から受ける印象って言うのはかなり興味深いのでちょっと調べてみたい。

7.上海繚乱ロマンチカ
「愛愛燦燦 仇のあなたは なぜ恋しい男(おひと)に似ている
懐かしい声で わたしを呼ぶのか」
やっぱアブジェクシオンの本場は中国だよ!
アブジェクシオンアブジェクシオンうるさくてすいません。でもこのアルバム一語で言うならこれしかないと思う。
上海って言われるとグラリとくる。アリプロは演歌みたいな恨み節を研磨するのが巧いと思う。音とメロディで映像イメージが浮かぶのは凄いと思う。思う思ううるさくてすいません。でも語りの類が一切入ってないのに曲に篭められた物語にどっぷり浸かれるのは凄いと、思う。笑
何ととは言わないですけど、やっぱりちょっと格が違うかなあ。

8.世紀末ゲネシス
9.この國の向こうに

感想を書くのに疲れてきた&褒める語彙が足りなくなってきたので割愛さしていただきます。笑
世紀末ゲネシスは低音コーラスとアリカ女史の澄んだ声が相俟って荘厳で美しい曲になってます。
この國の向こうに、はアリプロお得意の反戦ソングですね。ちゃちい反戦ソングは聴くに堪えませんが、こうやって多くの人間に訴えかける力をもったアーティストがこのテーマについて書き続けることの意義ってのは少なからずあると思いたいです。


あー長くなった……一口感想の心算だったのに凄い書いてしまった。自分のアリプロ好きっぷりに驚いた。多少気持ち悪い。
そいえばこのアルバムとは関係ないんですが、禁書の「ヘテロ失楽園」を聴き直してて歌詞が余りに人類の営みを皮肉りまくってたので感動したんでした。笑
ヘテロ失楽園
生命に対する賛歌を唄っておきながら、「なにひとつ無意味な未来など もうこの世界には産まれない」なんてそ知らぬ顔で歌っちゃうアリカ女史にはほんとに完敗です。
やっぱり音楽は自分の枠に収まりきらないスケールの大きいものが好きですね。
共感で聴く音楽はやっぱり使い捨てになって行くと思います。いつも音に向かって真摯でいたい。
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